コラム

HPを作ったあと、半年で更新が止まる会社の共通点 — Web担当者がいない中小企業のための仕組みづくり

2026.05.22 / 武田

「最近、自社サイト更新してないな」と気づいたとき、すでに半年が経っていた。中小企業の経営者の方とお話していると、こうしたお声をよく聞きます。

HPは作って公開したらゴール、ではなくそこからがスタートです。とはいえ、Web担当者が社内にいない会社では、運用を続けること自体が大きな負担になります。制作直後は順調に動いていたのに、半年から1年で更新が完全に止まってしまうケースは少なくありません。

この記事では、なぜ運用が止まるのかという構造的な理由と、止めないための仕組みづくりについて、現場で見てきたことをもとに整理します。

HPを作ったあと、なぜ更新が止まるのか

更新が止まる原因を「担当者のやる気」や「会社の意識の低さ」のせいにしてしまうケースをよく見ますが、実際はもっと構造的な理由があります。大きく分けて3つです。

1. 担当者の通常業務が、そもそも手一杯

多くの中小企業では、Web担当者は専任ではなく兼任です。総務の方が片手間で見ていたり、経営者ご自身が空き時間で触っていたり。本業の合間にサイト更新まで手が回らないのは当然のことで、業務時間として確保していないものは続きません。

2. 「何を更新すればいいか」が決まっていない

制作時には「お知らせも書いていきましょう」「ブログも更新しましょう」といった話が出るものの、具体的に何をどのくらいの頻度で書くのか、明確になっていないことが多いです。

毎回ゼロから「今日は何を書こう」と考えるのは、想像以上にエネルギーを使います。テーマが決まっていないまま管理画面を開いて、結局そっと閉じる。この繰り返しで、いつの間にか何ヶ月も空白が続くことになります。

3. 効果が見えないから、優先度が下がっていく

サイト更新の効果はすぐには出ません。お問い合わせや申し込みにつながるまでには、ある程度の蓄積期間が必要です。

ところが、効果が見えない期間が続くと、社内では「これ、本当にやる意味あるんだろうか」という空気になってきます。他の業務に押されて優先度が下がり、最終的に止まってしまう。ここまで来ると、再開のハードルはさらに高くなります。

「気合で続ける」をやめて、仕組みで回す

続けるためには、根性ではなく仕組みが必要です。具体的には、次の3つを最初に決めておくと、運用が止まりにくくなります。

1. 月1回、サイトの数字を「見るだけ」の時間を作る

まず、月に1回30分でいいので、サイトのアクセス数や問い合わせ数を確認する時間をカレンダーに入れてしまうことをおすすめします。分析しようとか、改善しようとか考えなくて構いません。「見るだけ」で十分です。

これだけで、サイトが業務の視界から消えなくなります。視界に入っていれば、必要なタイミングで動けます。逆に、視界から消えてしまうと、半年経って慌てる、というお決まりのパターンに入ってしまいます。

2. 更新ネタを「ストック型」と「フロー型」で分けておく

更新コンテンツを2種類に分けて考えると、ネタ切れに陥りにくくなります。

種類内容
ストック型長く読まれ続ける記事サービス紹介、よくある質問、事例紹介
フロー型その時々の動きを伝える記事お知らせ、季節の話題、現場レポート

ストック型は時間をかけて作り込むもの、フロー型は気軽に出すもの、と役割を分けて考えると、両方が無理なく回ります。「全部をしっかり書かなきゃ」と思うと、結局1本も書けません。

3. 内製で無理な部分は、最初から外の手を借りる前提で組む

これが一番大事かもしれません。社内のリソースだけで全部やろうとすると、ほぼ確実に止まります。

たとえば、写真撮影は社内、原稿は社外、ページ更新作業は社外、月次の振り返りは一緒に。このように役割を分担しておけば、誰か一人の負担が大きくなりすぎることを防げます。最初から「内製と外注の混合で運用する」と決めておくのがコツです。

社外に「Web担当者」を持つ、という選択肢

「Web担当者を新しく雇うほどの業務量はないけれど、社内で抱えるのは限界がある」。これが、多くの中小企業に共通する悩みだと感じています。

そこで現実的な選択肢になるのが、社外のパートナーに「月単位のWeb担当者」として伴走してもらう、という考え方です。月に決まった時間枠の中で、運用のサポート、ちょっとした改修、相談対応までを引き受けてもらう。社員を一人雇う負担と比較すると、ぐっと現実的に運用を続けられるラインに収まります。

DVERZでも、こうした「社外Web担当者」の役割を担うサブスク型のサポートを提供しています。月次のミーティングで進捗を共有しながら、運用も改善も一緒に進めていく形です。サイトを止めないこと、そして少しずつでも前に進めること。この2つを並行して支えることを大切にしています。

作って終わりじゃない、育てて伸ばす

HPは、公開した瞬間が完成形ではなく、出発点です。半年、1年、3年と運用を重ねるうちに、本当の価値が出てきます。

制作後の運用は、気合や根性ではなく、仕組みづくりの問題です。月1回見る時間、ネタの分類、外部との分担。この3つを最初に決めておくだけで、半年後の景色は大きく変わります。

「うちのサイト、最近動いてないな」と思い当たることがあれば、まずは現状を整理してみるのが一番です。何が止まっていて、何が続いているのか。整理さえできれば、次に取るべき手は自然と見えてきます。

まずは現状を知ることから

DVERZでは、現在のサイトの状況を整理する無料Web診断を行っています。サイトの構造、更新状況、課題と改善の優先順位を、専門家視点でフラットにお伝えします。営業目的の押し売りは一切ありませんので、現状把握の第一歩としてお気軽にご利用ください。

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